こんな場合は依存度のチェックをしてみましょう
休肝日がつくれない
楽しい時間、楽しいお酒
今日は趣味のサークルの月に一度の食事会。Bさんは気の合う仲間たちと楽しい時間を過ごしています。
「このお店、肉料理がおいしいんですって」
「じゃあ飲み物は赤ワインにしましょうか」
店員を呼び、ワインリストを指差しながら笑顔で注文するBさん。
「Bさんはあいかわらずお酒が好きね」
「そうなの、家でもつい飲んじゃうのよね」
「時々だったらいいんじゃない?」
Bさんは曖昧に微笑んで返事をせず、運ばれてきたグラスに口をつけました。
平日の昼間から飲酒
「お母さん、行ってきまーす」
高校生の娘を学校に送り出すと、Bさんは家で一人になりました。ダイニングテーブルでメモを見返しながら、掃除・洗濯・買い物など、このあとやるべきことを頭に浮かべます。
「ふう……ちょっと一息ついてからにしようかしら」
椅子から立ち上がり、冷蔵庫を開けるBさん。すこし迷ってから、一本の缶に手を伸ばします。そのラベルには「チューハイ」と書かれていました。
家族に隠れて飲んでしまう
気持ちよく晴れた日曜日。いま話題の展覧会に家族で出かける予定です。しかしBさんは、
「ごめん、ちょっと体調が良くないの。私は留守番してるから、二人で行ってきて」
「お母さん、大丈夫?」
「それなら、また今度にしようか?」
心配して出かけるのをやめようとする娘と夫を制し、
「ううん、大したことないから。ちょっと横になっていれば治ると思うわ」
Bさんは明るくそう言って、そそくさと寝室へ。
布団の中で玄関のドアが閉まる音を聞いたBさんは、すぐに起き出して、まっすぐキッチンへ向かいます。後ろめたさを感じながらも、アルコールの誘惑に勝てないBさんは、今日もまた隠れて冷蔵庫を開けてしまうのでした。
あまり量を飲まなくても毎日なら危険
「週に何日かは休肝日をつくりましょう」とよく言われます。人によって肝臓のアルコール分解能力は異なりますが、毎日飲酒が続けば、当然体の負担は大きくなります。さらに、毎日飲まずにいられないほどお酒に依存した精神状態に陥っている場合は、アルコール依存症の可能性も考えられます。