アルコール依存症の治療
アルコール依存症の治療目標
アルコール依存症の治療目標は断酒を継続することですが、断酒に導くための第一歩として減酒が治療の選択肢になりつつあります1)。
また、軽症のアルコール依存症患者さんの場合は、減酒が治療の目標となる場合もあります(下図)。ただし、減酒治療は誰にでも当てはまる治療法ではありませんので、医師と相談しながら治療方針を選択していく必要があります。


- 文献
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- 1)監修/新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン作成委員会 : 新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン, P20-21, 新興医学出版社, 2018
断酒を治療目標とした方がよい患者さんタイプ
下記のような患者さんでは、断酒治療を選択した方がよいとされています。
- 入院による治療が必要な患者さん
- 飲酒に伴って生じる問題が重篤で社会・家庭生活が困難な患者さん
- 臓器障害が重篤で飲酒により生命に危機があるような患者さん
- 現在、緊急の治療を要するアルコール離脱症状(幻覚、けいれん、振戦せん妄など)のある患者さん
減酒治療を選択できる可能性のある患者さんタイプ
下記のような患者さんでは、減酒治療を選択できる可能性があります。
- アルコール関連問題を認識できる理性が保たれており、強烈な飲酒欲求がない軽症なアルコール依存症患者さん
- 社会・家庭生活が維持できている患者さん
- うつ病などの併存疾患がなく、臓器障害が重篤ではない患者さん
- 重篤なアルコール離脱症状(幻覚、けいれん、振戦せん妄など)のない患者さん
アルコール依存症治療の詳細については医師にご相談ください
- 減酒にっき
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