監修:筑波大学 健幸ライフスタイル開発研究センター長 筑波大学医学医療系 地域総合診療医学 准教授 吉本尚先生

ご家族・ご友人の方へ

「少し心配だな」そう感じたらまずチェック

アルコール依存症患者さん本人が、病気を自覚して積極的に治療をはじめるケースは少ないのが現状です。多くの場合、家族や友人が異変に気づいて、それをきっかけに治療がはじまることが少なくありません。

下記のような変化があった場合は、もしかしたらアルコール依存症かもしれません。

  • 昔より飲酒量が増えた
  • 飲むスピードが早くなった
  • 飲酒のために約束していたことができない事がたびたびある
  • 休肝日を作ることができなくなった
  • 医師や周りにお酒を減らすように言われているのに減らせない
  • お酒を飲まないと離脱症状(イライラする、手が震える、眠れなくなるなど)が出るようになった

アルコール依存症が疑われるサインがみられたら、一度本人にAUDITを用いてお酒の飲み方をチェックしてもらいましょう。

10問で簡単にセルフチェック! お酒の依存度をチェックしてみよう

周囲の方ができること

アルコール依存症患者さんは飲酒欲求にとらわれ、生活に支障をきたすようになります。家族・友人は、本人をどうにかして立ち直らせようと生活面・経済面などで世話をやいてしまいがちですが、それが本人の飲酒を可能にし、アルコール依存症の回復を遅らせてしまうケースがあります。家族・友人ができることは、世話をやきすぎないことです。

アルコール依存症が疑われ、自分たちではどうしようもない場合は、悩まず医療機関や保健所などに相談してください。

また、医療機関を受診するなどの今後の方針を本人と話し合う場合は、しらふの時にしましょう。

お酒を飲んでいる時は気が大きくなっていたり、記憶力が弱くなっていたりして、そのタイミングで話し合うとトラブルに発展する可能性があります。

まずはお酒を「減らす」ことをすすめてみませんか

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