監修:筑波大学 健幸ライフスタイル開発研究センター長 筑波大学医学医療系 地域総合診療医学 准教授 吉本尚先生

お酒を減らすことによる効果

短期的なメリット

実際にお酒を減らすことができた方の実感として、次のようなメリットが挙げられています。

  • 翌日の仕事のパフォーマンスが上がった
  • 飲んだ翌朝の寝起きがすっきりした(二日酔いや、胃腸の調子など)
  • 血圧が下がった
  • 体重が減った
  • 肝臓の検査値が改善した
  • 頭がはっきりして、集中がしやすくなった
  • 友人や家族と飲酒のことでもめなくなった
  • おこづかいに余裕ができ、飲酒以外の趣味などにまわせるようになった

お酒を減らすことができた際には、どんな小さな変化であっても良くなった点をご自身で見つけてみましょう。ご自身で気付かない場合には周囲の方に聞いてみることで、お酒を減らすことによる効果を実感できるかもしれません。

長期的なメリット

平均的な飲酒量と長期的な健康リスクの関係には、下図のように病気の種類によってさまざまなパターンがみられます1、2)

高血圧では平均的な飲酒量が増加すればするほど発症リスクが高まるのに対し、肝硬変では平均的な飲酒量の少ないうちはリスクの上昇はわずかですが、平均飲酒量が多くなるとリスクがより高まるのが特徴です。また、虚血性心疾患では、飲酒しない方に比べて少量を平均的に飲酒する方のリスクが低くなりますが、さらに平均飲酒量が増えるとその増加に伴って発症リスクが高くなるという特異的なパターンがみられます。

飲酒量と健康リスク

飲酒量の増加に伴い、高血圧・脂質異常症・脳出血・乳がんなどのリスクが増加する。飲酒量が一定量を超えると、肝硬変などのリスクが急激に増加する。中程度の飲酒量までは虚血性心疾患・脳梗塞・2型糖尿病などのリスクが低下するが、中程度以上になるとそのリスクが増加していく。

また、継続的な多量飲酒者における死亡率は飲酒量を減らすことで低下することが知られています(下図)。

減酒と飲酒による死亡率の関係

飲酒量の低減に伴い、死亡率も低下する。

文献

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