監修:筑波大学 健幸ライフスタイル開発研究センター長 筑波大学医学医療系 地域総合診療医学 准教授 吉本尚先生

こんな場合は依存度のチェックをしてみましょう

健康診断でまさかの再検査

家族から体のことを心配される

「またそんなにたくさん飲んで」

いつものようにテレビを見ながら晩酌を楽しんでいたAさんに、奥さんが険しい顔で声をかけました。テーブルの上には、ずらりと並んだビールやチューハイの空き缶。Aさんはやや気まずそうに、

「あれ、いつのまに」

その手からさっとお酒を取り上げて奥さんは、

「最近すこし飲みすぎよ。体を壊さないか心配だわ」

会社の同僚と飲んだ夜も

その翌日、仕事終わりに会社の同僚と飲みに出かけたAさん。仕事のこと、人生のこと、じっくり話し込むうちにお酒も進み、お店を出る頃にはほとんど泥酔状態に。

「おい歩けるか?」

「これくらい平気平気」

「おまえ、若い頃に比べてずいぶん飲む量が増えたな」

「ははは、酒に強くなったんだよ」

「体のほうは大丈夫なのか? そういえば、このあいだの会社の健康診断の結果はどうだったんだ?」

ぎくりとするAさん。カバンの中には、〈再検査〉と書かれた診断結果の紙が入っていました。

医師からの耳の痛い忠告

「肝機能と血圧の数値がずいぶん高めですね」

再検査で病院を訪れたAさんに、担当医師はそう告げます。

「日常的にかなりお酒を飲まれているようですが、今後は極力控えないと」

その言葉に前のめりで反論するAさん。

「いいえ先生、私はアルコールに強い体質だと思うので、これまで通りで大丈夫ですよ」

しかし医師は静かに首を振り、きっぱりとした口調で、

「多くの方が同じことを言われます。けれど、そんな多くの方が、お酒を飲み続けたことによって体を壊してしまった現実を私はたくさん見てきました」

何も言えなくなったAさんの心に、不安の影がよぎります。

健康リスクの高まりは危険信号です

健康診断などで肝機能や血圧の数値が高いという結果が出たら、日頃の飲酒習慣を見直すべきサインです。多量飲酒をそのまま続けると、肝障害・認知症・がんなど、命に関わる重大な健康障害につながる恐れがあります。

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