アルコール依存症にいたったケースを見てみよう

ストレスからお酒に依存

義母からの電話

小雨が降る日曜日の朝。子どもを部屋で遊ばせていたところに電話が鳴り、Iさんはびくりとします。

「もしもし、おはよう」

「お義母さん、おはようございます」

「嫌な天気ね。遊び盛りの男の子が外へ遊びに行けないなんて大変でしょう。パパは今日も仕事かしら? 私、今からそちらに行ってあげるわね。気にしなくていいのよ、それじゃ!」

一方的に電話は切られ、心が乱されるIさん。テーブルを片付けなければ、と気を取り直しますが、ふと、昨晩の残りのワインが目に入ります。

(……少し飲めば、気持ちが楽になるかもしれない)

ワインを見つめたまま、ぼんやりと立ち尽くすIさんでした。

気づいてくれない夫

「ねえ、あなたからお義母さんに言ってくれないかしら。そんな頻繁に来られても困るって」

「まあ、そうは言ってもさ、孫がかわいいんだよ」

と、テレビ画面から目を離すこともせず、そっけない返事の夫。義母のことだけでなく、家事や育児についても無関心な態度に、Iさんの気持ちはますます沈んでいきます。冷蔵庫を開けて缶ビールを1本手に取り、半ば投げやりにグビグビと喉へ流し込むFさん。その様子に夫は、

「また酒か? 夕食の時も結構飲んでたけど、最近ちょっと飲み過ぎじゃないか」

そう言ってあきれ顔で席を立ち、あくびをしながら寝室へ行ってしまうのでした。

高まるストレス、増える飲酒量

義母や夫への不満を紛らわすため、Iさんはお酒を飲むことが多くなりました。次第にたくさんの量を飲まないと酔えなくなり、飲まないと決めた日でも我慢できず飲んでしまうように。夫から飲み過ぎを注意されたことが気になってはいたものの、ついお酒の誘惑に負けてしまうのでした。
その日も雨が降る日曜日でした。夫はまた仕事でいません。イライラした気持ちを抑えられないIさん。
ふと、お酒を飲んだ時の心地よさが頭をよぎりました。

(……休日だし、夫もいないし、少しくらい飲んでも大丈夫よね)

缶ビールを1本だけならと飲み始めたのですが、止まらなくなってしまいます。いつのまにかテーブルの上にはたくさんの空き缶が並んでいました。

SL2101002 2021年8月作成

いつのまにかアルコール依存症になっているケースも

「以前の酒量では酔えない」「休肝日を守れない」。これらの症状が現れ、自分で飲酒をコントロールできなくなっている場合、すでにアルコール依存症の初期段階であることも少なくありません。大きなストレスはお酒への依存につながりやすいため、注意が必要です。

減酒にっき
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